「…ッ!」
思わず息を飲む。
恢だけは…、
私達とは違いさっき以上の闘気を出し、次に来るであろう攻撃に備え身構えていた。
その様子で今まで以上の何かがこれから来るのだろう事を感じ取り、辺りを見回す。
特にまだ、変わった様子はない。
それにしても私達以上に強い恢がこんなにも凄い形相で構えているのだから、きっととんでもない何かがこれから起こるんだ---
ゾクッと震える腕を押さえようとしたところで、ずっと手に持っていた恢の服に気づき床にパサリと置いた。
そして私も腰を落とし、身構える。
ドシーン、ドシーン、ドシーン---
地響きが辺り一帯に響き、音が聞えて来る方へと視線を向けた。



