「うん。私って鷹の遺伝子を接種されたんだね」
「そうだな」
「蓮と良牙は何の動物との融合なの?」
今はまだそんな話しをする暇はないと言うのに、それでも二人はどんな動物との融合なのか気になって思わず聞いてしまった。
「俺はライオン。…良牙は狼だ」
気高き獅子と…、
孤高の狼---
二人の戦いぶりを思い出し、納得した。
あの戦い方はまさに、ライオンと狼そのものだったから---
『お前の考えは分かった。…なら、ここからは力ずくで行くからな』
私たちの話しを切り裂く声に、そういえばまだ蓮の父親とのやり取りが終わっていなかったと思い出す。
蓮の父は今、力ずくで行くと言っていた…。
まるで今までのこの戦闘がお遊びだったとでも言いたげな感じが気になり、蓮や良牙を見る。
二人は何を言っている?
と言わんばかりに首を傾げていた。
あ!良牙。
いつの間に私の傍まで来ていたんだろう?
ま、いいか---
続いて今度は恢の方を見てみる。



