「お前の死期が早まるが、ここを出ないか?家族で一緒に暮らそう」 「うん」 抱きつく母さんの背中を労わるように擦る父さんと母さんを見て、胸にグッと込上げてくるものを感じた。 私だけ家族がいなくて可哀そうだと思っていたけど、母さんも父さんも辛い思いをしていたんだね。 でも私には隆之さんが傍にいてくれて、家族のように愛してくれた。 私は凄く幸せ者だったんだ。 不幸だと思っていた自分が恥ずかしい---