【完】紅(クレナイ) ~鏡花水月~



「本当にそんな事が出来るの?」


「…出来る。変身した姿を、お前も見ただろう?」



ふるふると首を振ると、桐生先輩が口端を上げた。


とても辛そうに---




「黒ヒョウを覚えているか?」



その言葉に学園で見た黒く、しなやかなヒョウを思い出した。


あれは人間が変身したものだったの?




「あの黒ヒョウが…母さん?」


「…違う。あれは俺だ」



言葉が出なかった。