カプセル状の前に辿り着いた桐生先輩は、そこで立ち止まった。
先輩に追いついた私もそれに続きカプセルの前に立つ。
そして目の前のガラス状の内部を見ようと目を凝らした。
カプセルの中からは、コポコポと音がする。
あぁ、そう言えばさっき目を覚ました時に聞えてきた音は、どうやらこの中から聞えてきたんだな…と分かった。
納得したと同時にそのカプセルの内にあるものが何なのか気付いたところで、私は目を見開き一瞬息が止まる。
何、これ---
その中には青色の液体が注入されており、そこから気泡を放ち泡立っている。
そして髪の長い裸の女性が酸素マスクを取り付けられ、膝を抱えて眠っているのだ。
あまりにも非現実じみた目の前のこの状況に思考が全く付いてゆかず、言葉が出ない。



