何もない部屋だと思っていたけど少し…、 ううん、かなり気になるものが目に入りそれをジッと見つめる。 部屋の真ん中にコポコポと音のする縦長の大きなカプセル状の物が、どうにも怪しさ満点で視線が釘付けだ。 何、あれ? 「あれが気になるか?」 「…うん」 「近くで見たいなら来い」 机の上にあった白い大きなタオル生地を手に持った桐生先輩が、私へと近づく。 そしてそのまま私の横を通り過ぎた桐生先輩は顔を私に向け、歩きながらついて来いとでも言うように顎をクイッと動かした。 「ここはどこなの?」