【完】紅(クレナイ) ~鏡花水月~



「良牙っ!!!」



俺の声に気づいた良牙が振り返る。


その顔には必死さが伺え、冷や汗が背中をつたった。




「綾香がいない」


「チッ、綾香の残り香で探せるか?」



その言葉で瞳を閉じるがすぐに目を開いた良牙はこっちだ…と、一目散に走り出す。


それに続くように走り出した俺に、周りの生徒達が驚きの視線を向けてきたがそんなのは関係ねぇ。




とにかくさっきから感じる嫌な予感が不安を煽り、余計な考えが頭を過ぎるんだ。



俺の感なんか当たってくれるな。


何でもないのだと俺を安心させてくれ。




---綾香---


  【金獅子SIDE END】