「どうだろうな」
睨む時雨の視線を気にすることもなく、また飲み物に口をつける。
綾香の事は気に入ってはいるが、好きかと聞かれたら………
分からねぇ---
ただ、あいつの傍は居心地がいいし他の女と比べると悪くはない…。
思い出すと胸がドクンと疼くのは、きっと綾香の香りを思い出したからなんだろうなとコトリとグラスを置きながら考えた。
俺にはやることがある…、
色恋沙汰なんて俺にはそんな暇はねぇんだ。
自身をそう叱咤したところでそういえば…と、さっきの話しがまだ終わってなかったなと玄武の顔を見た。
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