「ありがと隆之さん。実はね…」
『………』
私の声色が急に変わった事に気づいた隆之さんは、何も言わずジッと耳を傾ける。
それに答えるように私は一度、気持ちを落ち着けてから話し始めた。
「私の母さんの居場所と私の瞳の意味を知っていると言う人に会ったの。…その人は今は忙しいけど落ち着いたら私に話してくれるって。…だからもうすぐ全てが終わるよ」
『全てが終わったらこっちに帰って来るんだよな?綾香…』
その言葉に私は固まってしまった。
黙ってしまった事に何を感じ取ったのかは分からないけれど、『身体に気をつけるんだよ、おやすみ』と言い残し隆之さんは電話を切る。
コトリとスマホをテーブルに置いてから、隆之さんの言葉を反復した。



