「こんばんは、隆之さん」
『こんばんは綾香。元気でやっているか?』
「クスッ。…隆之さんは毎回、同じ事を言うよね」
『綾香の事が心配なんだ。仕方ないだろう』
フゥと溜息を吐く隆之さんに再度、私は笑ってしまった。
芹沢先輩…鏡夜の部屋から出た私はあの後、桐生先輩に追いかけられないよう必死に走って自分の部屋へと帰った。
そして気持ちが落ち着いたところで、自分の父親代わりである隆之さんに電話をかけたところだ。
頻繁に隆之さんには電話をかけているのに隆之さんからは必ずと言っていい程、元気か?と聞かれるのは毎度の事。
その言葉には耳にタコが出来てしまったけど、それでも大好きな隆之さんからその言葉を聞くたび嬉しくなる。



