目の前の男の瞳は、さっきと同じ黒色なのだが何かヘンだ---
瞳の色は先程と変わらないが、怪しい光りを帯びているようにも見える。
「お前が知る必要はない」
冷たい表情を俺に向けた桐生はそのまま身をひるがえし、綾香が消えた方へと向かい綾香同様俺から姿を消した。
綾香と桐生の関係は一体なんなんだ?
悔しい事にこの二人には共通の何かがある。
それは俺の入ってはならない領域のような---
拳を作り強く握った。
しかしどんなに強く握り締めても、この苛立ちは全く収まりそうにない。
ギリギリと音が鳴りそうな程、悔しくて握り締めていた時、ふと何かが頭を過ぎって手を握るのを止めた。
あれ、待てよ---



