「取り消したところでもう、あいつらはこの学園に戻る事はないと思うぞ」
「はっ?なんで…」
「あいつらの家は今頃、路頭に迷っているはずだ。そんな中、莫大な金が必要となるこの学園に入るなど到底無理だからな」
前髪の隙間から見える瞳が大きく見開かれている事から、かなり驚いているのが分かる。
でも、仕方ないだろう?
生徒会には綾香を慕っている人間ばかりいる。
ただ一人、章吾は違うと思っていたが今日の様子からその判断は違ったと分かった。
今日一日で綾香と章吾の間になにかがあったのは間違いないだろう。
章吾の態度が昨日とは打って変わった様子に、思わず笑ってしまうくらい可笑しな態度だったからだ。
それはまるで綾香の従順な番犬---



