【完】紅(クレナイ) ~鏡花水月~



私は目が凄く良いけど暗闇の中では鳥目の為、その影が誰の影なのかはまでは分からない。




けれど…、


気配ですぐに誰だか分かってしまった。




桐生先輩だ---


ブルッと身体が震えた。




とにかく、あの人とはもう関わりたくなかった私は急いでバルコニーを歩き窓の前へと立つ。


そしてチラリ…と、中を覗くがカーテンに遮られていて誰が部屋にいるのか分からない。




はぁ…、いやだなぁ---


思わずふかーく、溜息をついてしまった。



桐生先輩にはきっと、ここにいるのが私だって事はもうバレていると思う。




でもこの部屋に桐生先輩が来ることはないよね?




うん…、


桐生先輩もあの場所から全く動く様子はないようだし---