【完】紅(クレナイ) ~鏡花水月~



あぁ、後は別の意味での研究成果の出た人間がいたな---


いや、違うか。


成功というよりは失敗?


まぁ、どうとも捉えられるか。




コツコツ---


ボスの部屋を出た俺は革靴を鳴らしながら廊下を歩き、ある部屋を目指した。




目的の場所は---


俺の目の網膜を確認した扉はすぐ開く。




そして…、


扉が開いてすぐ目の前には、さやかの姿が飛び込んできた。




コポコポと音のするこの部屋は、この女の寿命を少しでも伸ばすための部屋。


瞳を閉じている状態のさやかが縦長のガラスの中で、酸素マスクを取り付けられ膝を抱えて眠っている。




ガラスの中には青い液体が注入されており、そこから泡がブクブクと気泡を放っていた。