この男はすでにさやかの娘である綾香が、学園に通っている事を知っているだろう。
俺の返答しだいで、この男に忠誠心を持っているかどうかを確認する為の言葉の羅列。
「…昨日、始めて会いました」
「ほう…。昨日」
本当は綾香がこの学園に入学した事をずっと知っていた。
ただ目立つ事もせずひっそりと学園生活を送っていたから、こちらも手を出さずに見ているだけだった。
それが昨日、風紀委員副委員長である夏目静香を通じて綾香と知り合う事となる。
今までは然程、気にしなかったのだが見るだけと会うのとでは大違いで、本人に対面すると同時にすぐこの女に興味を持った。
そして夜の闇にひっそりと、綾香は毎日のように出歩いているのを知っていた俺はあの場所へと向ったのだ。



