【完】紅(クレナイ) ~鏡花水月~



「…ッ?」


「シッ」



突然、口元を手で覆われた。




何だ?


と目を見開いた瞬間、耳元で静かにするようにと促す人間が俺の横に来た。




気配ですぐに分かる。




蓮だ---


腕を捕まれ立つよう促される。



どこに行くのかは分からないが、腕を引っ張る蓮の後ろをボンヤリと着いて行った。




「…ッ?」


蓮に引っ張られている腕とは逆の腕が、いきなり強い力でギュッと捕まれた。