【完】紅(クレナイ) ~鏡花水月~



「………ッ!!!」


「停電か?」



視界が急に真っ暗になった。




な、何だ?


驚いたのは俺だけではなかった。


俺の周りにいた人間達のざわめきから、これは想定外だったのだとすぐに分かる。




この部屋には窓が一つもなく、電気がつかなければ明るさの全くない室内となってしまう。


そんな全ての電気が消えたこの室内で、俺は唖然と床に座っていた。




信じたくない出来事のせいで暗闇の中、思考が曖昧になってゆく。




俺は…、


もう死んだのか?




正常な判断の出来なくなった俺はもう、どうでもいいやとそのままジッと黙っていた。