【完】紅(クレナイ) ~鏡花水月~



さっきまで動いていた章平の身体は、今はもうピクリとも動いていない---



呼吸もしていない様子にまさかそんな…と、信じたくない思いで章平へと近づき首筋に手を持っていく。




脈が…、


ない---




「章平…」


信じられない…、


信じたくない---




大事な親友がまさかそんな…、違う。


これはウソだ、夢なんだと白衣の男を見る---




次はお前だと…、


そう言った白衣の男は注射器を手に、俺の傍へと近寄った。