「絶対、桐生さんに綾香を近づけるなよ」 肘をつき両手を重ねたその上に顎を置く蓮は、俺を睨みつけながらそう言ってきた。 そんな蓮に俺も同じように睨みつける。 「そんな事分かってる。…桐生さんに気がつかれたら綾香が危ないだろ。アイツの手先なんだし」 「それだけではない…。アイツには俺達を引き付ける香りがある。それに興味を持たれたらもっとやっかいな事になるかもな。まぁ、俺達にもそれはあるが」 「香り?」 ニヤリと笑う蓮に首を傾けた。