【完】紅(クレナイ) ~鏡花水月~



「…嫌な予感がする」


「予感?…あぁ、野生の感ってやつ?」



からかうように言うと睨みつけられた。


お前には言われたくないと---




「お前はなにも感じないのか?」


「………あぁ」


「鈍ったな」



ニヤリと笑い、そして目の前に置かれたコーヒーを口に含む。



洗礼された嫌味のない仕草に意味もなく腹が立って、蓮から視線を外した。