【完】紅(クレナイ) ~鏡花水月~



転びそうになるくらい力の抜けた足をなんとか動かしている私を、あの人は面白がって見ているような気がした。




ほんと…、


こんな事は初めてで---




無意識の内に瞳から涙が零れ落ちた。




あの人にはもう…、


絶対に会いたくない---




そう思っていたのに…、


またすぐに会う事になろうとは、この時の自分は思ってもいなかった。