【完】紅(クレナイ) ~鏡花水月~



「東條様です、桐生先輩」


「東…條……」


しかし私が言葉を発する前に、静香さんが答えてくれた。


そんな静香さんに私は素直にありがたいと思った。


だってこの人とはあまり話したくないし。




私の苗字を知った桐生先輩はソッと静香さんの言った事を反復し、そして私をジッと見る。




黒い髪に、


漆黒の瞳---