【完】紅(クレナイ) ~鏡花水月~



「綾香様は前髪がとても長いですけど、見えにくくはありませんか?」


「…まぁ、大丈夫です?」


「プッ、なんで ”?” がつくんですか?綾香様って面白いですわね」



見えにくいけど…、それを言ってしまったところでこの髪型を変える気はないしね---




って…、びっくりした。




「まだか?」



いつのまに傍まで来ていたのだろうか?




さっきまでは静香さんが桐生先輩から離れ、私の傍まで来たから私達と先輩との距離は離れていた。


それなのにいつの間にか音もなく、私達の傍まで来ていたのだ。




そんな桐生先輩に驚いたと同時に、初めて間近でこの人を見て---