「静香殿の祖父は、誰だかお分かりになりますか?」 「…全く知らないけど」 初めて会った人の御祖父ちゃんの事なんて知るわけがない。 「現、首相はご存知ですか?」 「…夏目首相……って、え?」 「そうです。静香殿の祖父です。あの者の家系は続けて三代首相を務めております。そして私の家系は代々政治家。…これでこの婚約は、どのような意味があるのか分かりますね?」 「…うん」 酷く悲しげな顔をする章吾に、胸が苦しくなった。