それにしてもまずった…、 その一言に尽きる。 何やってんのよ、私は--- 走りながら思わず大きな溜息を吐いた。 つい言ってしまった先程の言葉に、かなり後悔してしまう。 どのくらい走ったのだろうか? 先程までいた場所から大分離れたところへと辿り着いた私は、少しずつ足取りを緩めて行った。 あいつ等が私を追いかけて来る気配がまるでない… 辺りを見回すと、いつの間にか住宅街へと足を踏み入れていた事に気付く。 道を歩く人はこの時間、酔ったサラリーマンがいるくらい。