【完】紅(クレナイ) ~鏡花水月~



「そうか」


「………ッ」



カランッ---




そう言った森里さんは、私を包むように抱きしめた。



足元に何かが落ちた音が聞えたけどそれはきっと、森里さんが持っていた竹刀を落とした音だろう。



そんな事を思いながらも私を包む、森崎さんの心地良い温もりに瞳を瞑った。




森崎さんの温かい温もりに悲しみに染まっていた身体が、徐々に溶けていくのを感じる。