【完】紅(クレナイ) ~鏡花水月~



「お主、強いな。…紅殿にはこの焔龍に入って欲しいが……、本当にダメか?」


「…ゴメン」



残念そうに眉を下げるこの男は先程まで私と拳を交えた男…、玄武だったっけ?



そしてこの男もよくよく見ると…、


生徒会の書記、森里章吾だ---




「「僕達も、紅の事スッゴク気に入ったよーっ!絶対、紅を探し出して仲間にするからねーっ!」」



同じ顔で同じ言葉をハモリながらそう言ってきたのは、学園で有名な双子の生徒会会計。


兄の中須青治と、弟の朱利兄弟だった。