【完】紅(クレナイ) ~鏡花水月~



  【金獅子SIDE】


「ピェーーー…、ピェーーーッ…」


昼間ならともかくこんな闇夜の中、鳥が騒がしく鳴いているのは珍しい。



裏門目指して歩いていた足を方向転換し、鳥の鳴き声のする方へ向ける事にした。




しばらくすると鳥の鳴き声は聞えなくなったが、それでもそのまま早足で歩を進めていく。




木々の中へと入ってしばらくすると、人の気配がした。



気配に気づいたと同時に自分の気配を消す。


そして相手に悟られないよう注意しながら、その気配のある方へと歩き木の影からそっと覗きこんだ。



そしてその姿を確認した俺の口から、そいつの名が飛び出そうになった。




紅?