【完】紅(クレナイ) ~鏡花水月~



私が『紅』か?


その質問の答えはとっくに出ている筈なのに何で聞くの?




たんに確認する為だけ?


だとしたら答えなくても、もういいよね?



何も答える気はないと、無言で会長を見つめた。




「もし、俺の言った二つの事が合っているなら、お前の紅色の瞳はコンタクトではない。感情が高ぶると瞳が紅色に変わるのだろう?」


「へッ?」


「そして…」



急に黙ってしまった会長は、言おうかどうか…そんな迷った表情で私を見てくる。




この後に続く会長の言葉は一体、何なの?


全く、検討もつかない---



「もし、俺の思っている事で間違いないのならば、お前の母親の名は『東條さやか』…だな」