「もう、帰るから。…じゃあね」
ヒラヒラ手をそいつらに振って見せた。
「何だ、もう帰るのか?お前の為に、至る所で待ち伏せしてやってるのに」
「はぁ?もしかして倒したコイツ等って…」
「あぁ、お前の為に用意していた。…他の場所にもお前を捕まえる為に、潜ませてあるんだぜ」
その言葉を聞いて、思いっきり溜息をはいてしまった---
何なのコイツは…、
そんなに私を仲間に引き入れたいの?
「ゼッテーお前を見つけ出して仲間に入れてやるからなっ」
腕を組んでのんびり私を見上げる金髪男。
その顔はどこか楽しそうで、私はゲンナリする。
だから絶対に、私は仲間にならないっつーの。
まぁ、その様子だとこれ以上は追いかけては来ないだろうなと内心ホッとした。
安堵の溜息を心の中でつきながら、フード下から金髪男を睨み付けた。
「族なんかに入る分けないでしょ、バ会長」



