【完】紅(クレナイ) ~鏡花水月~



バシッ---




フイに伸びてきた手を叩き落す。


響いた音は、シーンと静まり返るその場にかなり響いた。




驚いた…、


いきなり何するの?



そう思っているとすぐに、第二の手が私の被っているフードへと伸びてきた。




ヒラリ---


それを軽く避けた。




…が、何度も諦める事なく手を伸ばしてくる。



それは私の顔を見るためなのか、被っているフードばかりを狙っていた。


しかも楽しげな表情で…




本当にシツコイ---