…紅って言った? 気がつくと、目の前には驚いた表情の芹沢先輩がいた。 やけに視界がひらけている事に気づいたのと同時に、芹沢先輩の手が私の前髪を上げているのが見える。 あ…、 少し動揺しただけなのに私の瞳が紅色に変わってしまったようだ--- 芹沢先輩の視線から逃れるように顔を横に向け、そして立ち上がった。 別に私が紅だとバレようがどうでもいいけど…、面倒事はゴメンだからもうここから出よう。