「俺さぁ~…。綾香の顔が見たいんだよね。でも綾香の前髪が長すぎて顔が見えないからぁー、…切るよ?」 「はぁっ?」 切っていい? じゃなくて切るよ? ダメでしょ--- そう思っていると、目の前にキラリと光る銀色のハサミが迫ってきた。 バッ--- 全力でハサミから避けた私は、目の前で黒い笑みを見せる朱利を睨んだ。 「あらら…。ってかさ、綾香って何者?」