【完】紅(クレナイ) ~鏡花水月~



「あぁ~…。綾香の教室?」


「何しに行ったのですか?」


「『紅』探しに」


「…あなたは『紅』を探す為に全ての教室を見て回っていたのですか?」


「………」


「私も『紅』には興味はありましたが、綾香がいるのでもうどうでもいいです」



芹沢先輩に鼻で笑い、そしてまたティーカップへと口をつける時政先輩をついついジッと見てしまった。




えっと…、


どっちも私の話しだよね?