「ふーん…。じゃぁ俺の方がコイツと出合ったの早いんだな」
組んだ足の上に肘をつき手の平に顔を乗せながらニヤリと笑うそんな芹沢先輩を、時政先輩はティーカップを持ったままジロリと睨んだ。
いえ…、
出会ったというよりも視線が合っただけだと思いますが?
そう突っ込みたかったけれど、面倒だったから止めておく。
私は傍観者に徹する事に決めたのだ。
「どちらが先に出会ったかなど関係ないかと思いますよ?それより鏡夜はどこで綾香と出会ったのですか?」
キラリッ!
リムレスフレームの眼鏡が光を反射させながら、時政先輩は黒い笑みをこぼす。



