「今日の午前中、初めて会いました」
「へッ?今日の午前中って…」
驚きのあまり口を開けたまま、芹沢先輩が時政先輩を凝視する。
今日、知り合ったばかりの私と先輩。
そんな私達がこんなにも親しげに話すなんて…と、そう驚いているのだろう。
かく言う私も、そう思ってるくらいだし---
「「え~っ!それにしてはやけに仲良さげじゃーん」」
「そうですかね?」
そう言いながらティーカップを持ち上げ、コクリ…と一口紅茶を飲みホッと息をはく時政先輩もこのセーデルブレンドの紅茶が好きなのだろう。
幸せそうに香りを楽しんでいる時政先輩を、何とも微笑ましく私は見ていた。



