【完】紅(クレナイ) ~鏡花水月~



「はぁー、もういいです。早く行きましょう綾香」


「あ…はぃ---」



そんな良牙の態度を見て諦めたように手を引っ込め、息を一つ吐く。


そして私に微笑みかけた時政先輩は、前扉に向かって歩き始めた。



どうやら手を繋いで歩く事は、諦めてくれたようだ。




良牙のおかげだね---



上を見上げたら良牙と視線があった。


しかしすぐにその瞳は私から逸らしてしまう。



まぁ、ここで良牙が何かを私に言うとは思えないし微笑む…なんて気色悪い顔をするわけないので、この対応は想定済み。




さて…と、


私は生徒会の人達に遅れをとらないよう、急いで会議で使用したプリントをカバンに詰め、生徒会の人達の後ろについて行った。