その男はいつの間にか持ち主の許可も得ず勝手に袋から二つ入っているパンのうち一つを取り出し、パクつき始めた。 一つは…、 もういいや。 諦めよう。 しかしもう一つのパンだけは絶対に食べられるのを阻止せねば--- グッとその男の手元に狙いを定める。 そして…、 そいつの持っている私のパンの袋へと手を伸ばし、その男から奪い取った。 「……なっ?!」 …否、 取ろうとしたら、素早い動きでかわされてしまった。 なに、コイツ--- 私の目が大きく見開く。