「由梨ちゃん、僕ね…。由梨ちゃんが気になってる」


え…?


「あの…」


どうしよう。


心臓がドクンドクン言ってる。


「わかってる。

僕にはありさがいて、もうすぐ結婚しようとしてる。

でもね、それでも…」


せつない目をする朝日さん。


「それでも、由梨ちゃんが頭から離れない」


うそ。


朝日さんが私を…?


そ、それは嬉しいけど。


でも…。


手放しで喜べるはずがないよ……。


「そんなこと言われても…困ります…」


恋人のいる人から言われても…。


「ありさのことはもちろん大切だよ。

でも…、由梨ちゃんに会いたいんだ。

どうしても会いたくて…」


初めて男の人から告白されてるのに。


しかも、こんな素敵な朝日さんに。


ひどいよ、こんなのって。


応える事も出来ないなんて。


「由梨ちゃん…、泣いてる?」


え…?


やだ。


どうして?


勝手に涙が…。