「何これ………。」

もう、何度目になるのか分からない呟きは
聞こえる爆発音によって、かき消される。

爆発音源を目指して、校庭にたどり着いた
私たちは、再び唖然とした表情になる。

だって………誰、あの人たち!?
何で………………何で。
学園を壊してる訳!?

目の前は、黒い服を着た大勢の人たちが
スターと爆弾らしきものを使って、
学園を壊している光景が広がっている。

驚いた後にフツフツと沸き上がってきたのは
「怒り」のみだった。

「ふざけんなよ……。」

「私たちを敵にまわすとか、
いい度胸よね。」

「僕、許せない!!」


「みんな………!「亜琥亜!!」

行こう!と、私が言おうとした言葉は
誰かの、私を呼ぶ声に遮られた。

………この、綺麗なテノールの声は。

「何が起こってるんだ!?」

やっぱり、大地君!!
後ろには、雷君もいる!

私は、校舎の方から走ってきた大地君を見て
少し安心しながら、何が起こっているのか
説明した。


………と、言っても。
私たちも何が起こっているのか、
分かっていないのだけれども。

でも、仲間がこれだけいれば
負ける気はしない!
絶対、学園は守るんだから!