能力育成学園


「さて!次はどっちがするの?」

虹がゆっくりと消えていった頃、
氷華がパンッと手を叩き、そう言った。

「え、と………僕はどっちでも………
て、氷華!!凄くキレイだった!
氷華もスター操るの、上手なんだね!」

「本当!てか、私より
氷華の方が腕上がったでしょ?
普通、あんなにキレイに凍らせること
出来ない!」

氷華を褒める音色に便乗して、
私も氷華を褒めまくる。
………火焔は、いまだにポカンとしてるけどね。

「ありがと。
でも、まだまだ!…………今のままじゃ、
亜琥亜に勝てないしね。」

始めは、少し照れていた氷華が
最後に一言付け足すと、私を見て不敵に笑う。
………私も、負けじと言い返す。

「いーよ、相手する!
勝てると思うならね。」

私と氷華の間に、火花が散った。

………見てたら分かると思うけど、
私と氷華は昔からライバルだ。
一番の親友でもあるけどね。
今までは、ほぼ私の全勝。
面倒になって、私が途中で放り出したことも
あるけれど。

「はいはい、二人ともストップ。
決着は、また今度つけてくれ。
………次は、俺がする。」

呆れながら、私と氷華のにらみ合いの
間に入った火焔。
………いつものことだから、
慣れているんだろうけど。

「はーい。………亜琥亜また今度ね。」

「全く………火焔は、やっぱりうるさいなぁ。
了解、受けて立つよ。」

そう言って、私たちはお互いに微笑んだ。


「わぁー………。
二人とも、本当に仲が良いんだね♪」

音色が私たちに笑いながら、
そう話しかけてくる。
私たちは、お互いに顔を見合わせ
プッと吹き出す。

「「あはははは!!」」

「え……な、なんで笑うのさぁ!」

私たちが笑った理由が分からないのか、
音色はほっぺを膨らませながら、怒ってくる。