能力育成学園


「ま、まさかあの中に居るの?」

「どうする?
人垣を掻き分けて行くしかねぇーぞ……。」

二人とも、冷や汗を流しながら
私に聞いてくる。

「ど、どうしよう。
……とりあえず、近くに行ってみる?」

私達は、恐る恐る人垣に近寄っていく。
近付くにつれて、人垣の歓声がどんどん
大きくなっていく。

………これ、よく怒られないよね。
って、先生達も見に来てるし。
普通、注意するべきでしょ!

なんて、考えていると
人垣がもう目の前にあった。
とりあえず、私は一番近くに居た
女の子に話しかけてみる。

「ねぇ。中に居るのってAクラスの皆?」

「そうだよー!!
あなたも見にきたの!?」

「いや、そういう訳じゃないんだけど……。」

興奮している様子の女の子に、
苦笑しながら、言葉を濁す。

「じゃあ、なんで………って、え!?」

そう叫んだまま、女の子は固まってしまった。
………その視線の先には、私の青い瞳。

あ、いけない。
これじゃ、ばれちゃうじゃん……。

「き、きゃあああああ!!」

私が自分の失敗を反省していると、
突然女の子が叫んだ。