ここは、どこだろう。

辺りは見渡す限り、真っ白な世界で、
私はただ1人立っている。

「えっと……だ、誰かいませんかぁー!」

とりあえず、叫んでみる。

しかし、もちろん返事がかえってくる訳もなく
また静かな空間に戻る。

どうしよう……。本当にここどこ?

この状況に思わず、身震いをする。




「亜琥亜(あくあ)お姉ちゃん。」

背後で、誰かが私の名前を呼んだ。

反射的に後ろを振り返ると、そこには
見覚えが無い少女が立っていた。

肩ぐらいまでの黒髪
まだ、幼さがのこる顔立ち
大きな紫色の瞳

年齢は12、3ぐらいだろうか。

先に言っておくと、私には
そんな年齢の知り合いはいない。