窓があいているいるせいか、 花音の髪が風になびく。 ゆらゆらと揺れて、キレイだ。 風がやむと、花音は口を開いた。 「優くん。大事な話があるの」 その声は真剣で。 だから俺は、ゆっくりうなずいた。 「うん…。聞くよ」 花音が伝えたいことは、ちゃんと聞くから。 でも、真っすぐ俺を見つめる、強い目とは対称に、 花音の体は震えていた。