「花音。……笑って」 そう言うと、花音は顔をあげ、 可愛い顔で笑った。 「優くん……。 私の言葉を……、想いを聞いてください」 笑いながら、涙を流す花音は、そう言った。 うん。 もう逃げない。 聞くよ。 花音の想いを、受け止める。 「私……。 優くんに出会えて、本当に幸せなことばかりだった。 優くんにピアノ弾いてって言われて、嬉しかった。 優くんにノートもらったとき、話せたとき……楽しかった」 花音は、 花音の音で、言葉を声にする。 俺はその声を、静かにうなずいて聞いていた。