【花音side】 ───────────。 『花音のピアノ、やっぱ好きだわ。 最後に聞けて、本当に良かった』 切ないくらいに、笑って君は、そう言った。 君の言葉が… 言っている意味が…… 分からないなんて、初めてで。 だから余計に不安になった。 最後って? 優くんはもう、私の音を聴いてくれないの? もう、優くんとここで話せなくなるの? そう思ったときには、立ち上がってた。