「ちょうど木崎と話そうと思ってた。
ね。体育祭、なにか出たいのある?
クラスのとき、取り合いになるからさ、もう決めなよ。
木崎、話し合いに入るの難しいだろ?
だから、先に出場するの決めといていいよ」
……私が声がでないこと、気にかけてくれてたんだ。
やっぱり、優しい。
でも……。
〔私だけ先に決めちゃみんなに悪いよ。
それに、私は余ったので大丈夫〕
でも、やっぱりクラスのみんなに悪い。
私だけそんな先に決めちゃったら。
だからそう伝えた。
「謙虚だな。いいって言ってるのに。
走るの得意?」
強引に迫られるように聞かれて、思わずうなずいてしまった。
夏休みのとき、優くんと家まで走ったあの長い距離は息がきれちゃうけど、
これでも私は、中学のとき陸上部だったため、短距離は得意な方だった。
「んじゃ、決まり。
男女混合リレーね。俺もこれでるから」
うわっ!
沢田くんの強引さに、ついうなずいちゃった!!


