「あっ!待ってよ!三浦っ!!
花音ちゃん!またね!!」
優くんを追いかけるように、さくら先輩も階段をおりていきながら、私に手を振った。
私も小さくお辞儀をして、さっきの優くんの言葉を脳内でこだまさせてる。
『これは……俺だけのもんだから』
それって、私と優くんの2人しか知らないってことだよね?
……どうしよう。
頬が緩んじゃう。
───タッタッ。
階段の足音が後ろから聞こえて、私は思わず振り返った。
「あっ……」
そこには沢田くんがいて。
私を見るなり驚いた顔をする。
「……えっと。体育祭の委員会行ってくるわ」
そして、特に言うこともなかったのか、それだけ言って私の横を通りすぎる。
そういえば、沢田くんも体育委員だったんだ。


