……想像するだけで体が尋常じゃないくらいに震えてくる。


あの子、絶対風邪引くだろ……。


なんて思いながら、俺は女の子をまじまじと見つめる。


「……あ」


そしてあることに気がついた。


「あの子……」


確か、俺と同じ高校の後輩だよな?


クラスの奴らがよく騒いでる。


小学生みたいな、ちっこい子が1年にいるって。


一回だけ写真も見せてもらったけど……うん、あんな顔だったと思う。


とはいえ、彼女は周りにいる人たちには気づいていないのか、恥ずかしげもなく顔を歪め泣きじゃくっているまま。


「……ったく、俺はどーすればいんだよ」


そのまま俺には関係ないと立ち去ってしまえばいいのに、俺はそれをできないでいた。