どうして光がここに?
あたしの頭の中は錯乱状態。
状況が把握できない。
満面の笑みの両親に、
その状況に和んでいる光。
何かに怯えるかのように、あたしは一歩後退りをした。
「え…な、なんで?」
あたし、今日光で驚くのは二回目よ?
「明菜、光くんと知り合いなのか?」
父が不思議そうな表情をして、あたしに問いかける。
それに反応をし、首を縦に振ると光が間に入ってきた。
「朝、海で逢ったんですよ。偶然に。名前を聞いたときは驚きました」
こう笑って父に説明をする。
母は笑って「すごい偶然ね」と相槌を打っている。
光は知っていたの?
あたしのこと。
なによ、それ。
あたしがバカみたい。
また逢いたいと思ったけれど、こんな出逢い方したくなかった。
ふと、この時思ったの。
あたしは結局、映画のようなラブストーリーを望んでいると。
まだ乙女心は残っているようだ。
「なに…それ。意味分かんない!」
唇を噛み締めて、その場から去っていくあたし。逃げるように。
逃げる理由なんかないのだけど、逃げてしまった。
光の笑顔が…
素敵すぎる…。
ワンピースまで着てバカみたい。
似合わないわよ、こんなの。
でも、嬉しい…。


